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美容医療初めての方向けQ&A

最近、「美容医療はまったくの初心者です」という方がとても増えています。

調べれば調べるほどわからなくなるし、ボトックスしたら笑えなくなるの? レーザーって痛いの?顔に注射していいの?など と不安でいっぱいの中、勇気を出して当院を見つけてくださり、足を運んでいただけること、本当に嬉しく思っています。

そういう方の多くからインスタ見てきましたって言ってもらえます。うちのインスタでは、大がかりな整形の話題はほとんど出さず、日常のスキンケアの延長でできるような手軽な治療や、素朴な疑問の解説ばかりしています。
私は、「美容医療って、もっと気楽に自分をいたわるための選択肢であってほしい」と思っているからです。
顔をガラッと別人みたいに変えてしまうのではなく、年齢とともに少しずつ崩れてきたバランスを見つめ直し、「その人本来の良さを残しながら、自然に心地よく整えていく」ことを何より大切にしています。
そこで今回は、最近インスタをきっかけに来てくださった、美容医療初めての方から診察室で実際に質問があったこと、実際に来院するまでに問い合わせがあったことをまとめてみました。

 

実際に聞かれたことQ&A

Q:美容医療はいつから始めるべきですか?

A:「絶対にやらなきゃいけないもの」ではありません。
極論を言ってしまえば、美容医療なんてやらなくていいし、無理に始める必要もありません。
ただ、「いつまでも綺麗でいたい」「年齢による変化に抵抗したい」と思うなら、そのときが始めどきです。
「もう◯◯歳だから遅いですよね?」と聞かれることもありますが、遅すぎるということは絶対にありません。
人間である以上、老化のスピードや時間は誰にでも平等に流れています。
ただ一つだけ現実をお伝えすると、「自分のお肌に手をかけてあげた人」と「何もしなかった人」の差は、目に見えてはっきりと開いていきます。
同窓会などで同年代が集まったときなど、それはみなさんご自身が一番実感されていることではないでしょうか?
美容医療は、誰かに強制されて義務でやるものではなく、これからの自分を前向きに楽しむための自己投資です。
「少し整えてみようかな」と心が動いたときが、あなたにとって一番の始めるべきタイミングです。

Q:ボトックスすると笑えなくなりますか?

A:過剰に効かせすぎると動かなくなります。だからこそ「バランス」がすべてです。
ボトックスは、筋肉の過剰な動きを止めることでシワを改善するお薬です。
そのため、表情筋に強く効かせすぎると、当然お顔が動かなくなって笑顔が引きつってしまいます。
でも、そうやって完全に筋肉を止めてしまえば、確かにシワは綺麗さっぱり消えます。
とはいえ、現実問題として「表情が失われてでも、シワをゼロにしたい」なんて望む人はいませんよね。
ここがボトックスの一番大切なポイントで、常に「表情の自然さ」と「シワの改善効果」は天秤の関係にあります。

⚬違和感を少なくして自然に笑いたいなら:ボトックスをマイルドに効かせます。その代わり、シワを消す効果は少し控えめになります。
⚬頑固なシワを徹底的に消したいなら:しっかり強く効かせます。その代わり、表情の動きは制限されます。

だからこそ、わたしはいきなり強く打つことはないです。
初めての方には、まず「自然な笑顔を邪魔しないマイルドな量」からスタートし、2〜3週間後の状態を見ながら必要に応じて微調整をしていきます。
「シワを完全に消し去る」のではなく、「笑ったときの自然な愛らしさを残したまま、品よく整える」。このちょうどいい落としどころを、見つけていきましょう。

Q. エステでハイフを受けたことがあります。クリニックの「医療ハイフ」とは何が違うのですか?

A. まだあるの??エステでのハイフは違法行為です。絶対に受けないでください。
「エステだと安いから」と受けてしまう方がいらっしゃいますが、厚生労働省からも『医師免許のない者がハイフを行うことは医師法違反である』という明確な通知が出されています。

もし今もエステで「ハイフ」と名乗って施術しているところがあるなら、それは法律違反をしているか、あるいは「ハイフとは名ばかりの、超音波モドキの粗悪な機械」を使っているかのどちらかです。

※ハイフ(HIFU)は本来、皮膚の奥深くにある「SMAS筋膜」という層に高熱を集めて引き締める極めて強力な医療機器です。
顔の皮膚のすぐ下には、表情を動かす神経や太い血管が複雑に張り巡らされています。
解剖学の知識を持たない無資格者が強力な熱を当てれば、顔面神経麻痺(顔が動かなくなる)や重度のやけどなど、取り返しのつかない医療事故につながります。実際にエステでの被害が相次ぎ、国が介入して禁止に至ったという経緯があります。

Q. 芸能人みたいに、ヒアルロン酸の入れすぎで顔がパンパン(いわゆるヒアル顔)になりませんか?

A. はっきり言います。なりません。というか、一般の方は「なれません」。
テレビやSNSを見ていると、頬やおでこが異様なほど不自然に膨らんでいる人を見かけますよね。
「ヒアルロン酸を入れたら自分もあんな風になってしまうんじゃないか…」と不安になるお気持ち、よく分かります。
でも、安心してください。あの「パンパンなヒアル顔」になるには、実はとんでもない量のヒアルロン酸を大量に注入しているんです。

「経済的になれない」リアルな費用の話

少し生々しいお金の計算をしてみましょう。
当院では、世界基準の安全性と確かな持続性を持つ「厚生労働省承認のアラガン社製ヒアルロン酸」を使用しています。この高品質な製剤は、医療機関の相場で1ccあたり約7万〜10万円ほどします。

さて、SNSなどでよく見る「丸くてツヤツヤすぎるおでこ」や「パンパンの頬」。
ああいった過剰なボリュームを出すには、平気で1回に10cc以上入れています。

計算してみてください。10cc入れると、1回で70万〜100万円かかります。
格安な製剤を流し込めば安く済むかもしれませんが、安全性を第一に考えるわたしは、そんな危険なことは絶対にしません。
私たち一般人には物理的にも、そして経済的にも考えなくていいことです。

Q. 「私に一番いい治療」ってどれですか?

A. 形成外科医・美容外科医として本音で答えるなら、「効果を最大限求めるなら、手術です」。
一番多いのが、この「結局、私にはどれが一番効きますか?」というご質問です。
これに対して、医師としてごまかさずにお答えするなら、変化量・持続期間・根本的な改善効果が最も高いのは、間違いなく「メスを入れる手術(切開リフトや皮膚切除など)」です。
どんなに優れた最新レーザーや注入治療であっても、医学的な効果の大きさにおいて手術に勝るものはありません。これが形成外科・美容外科の世界における揺るぎない事実です。

100回ハイフしても1回のフェイスリフト手術にかないません。

「一番いい治療」は、それぞれの生活スタイルやゴールによって変わります。

  1. ダウンタイムゼロで、まず肌の質感を底上げしたいなら
    👉 レーザー(ジェネシスなど)で、くすみや毛穴を整えて清潔感を出す。
  2. シワを予防し、疲れた印象をリセットしたいなら
    👉 ボトックスやヒアルロン酸で、影や力みだけをそっと取り除く。
  3. 将来的にしっかりたるみを引き上げたいなら
    👉 ハイフなどの照射系で筋膜を引き締める、できる時に糸リフトを検討する。

最初から大きなことをする必要はまったくありません。
「どこまで変わりたいか」「何日ならお休みが取れるか」「ご予算はどれくらいか」。
診察室ではそういった現実的な希望を聞かせください。形成外科専門医の視点から、あなたにとって今一番無理のない「ベストな選択肢」を見つけましょう。

 

Q. ほうれい線が深くなってきたので、ボトックスしたいです。

A. ほうれい線にボトックスは基本的に適応外です。そこは「ヒアルロン酸」の役割です。
どちらも「シワを良くする注射」というイメージがあるので混同しやすいですよね。
ですが、医学的には「ボトックス」と「ヒアルロン酸」はまったく役割が違います。

⚬ボトックスの役割:動かしたときに寄るシワ改善(眉間、おでこ、目尻など)
眉間や目尻のように「ギュッと表情を作ったときに寄るシワ(筋肉の動き)」を一時的に止める薬。

⚬ヒアルロン酸の役割:無表情でもそこにある溝・影を改善(ほうれい線、目の下のくぼみなど)
へこんで影になってしまった溝の下に注入し、「内側からクッションのようにふっくら持ち上げて段差をなくす」治療。

Q. 手術を考えています。傷跡はどれくらいで消えますか?

A. 傷跡が「完全に消えてゼロになる」ことはありません。ただし、「ほとんど目立たない一本の白い線」に落ち着かせることはできます。
手術を検討される際、心配になるのが傷跡のこと。
医学の現実として、人の皮膚は一度メスを入れて深く切開すると、傷が完全に消えて元通りの皮膚になることはありません。
傷跡が綺麗に落ち着くには最低でも6ヶ月は時間が必要です。

Q. 相談だけでいいですか?今日決めなくてもいいですか?

A.当日に決める必要ありません。しっかり検討してください。よく美容業界で見かける「今日この場で契約してくれたら◯割引にします!」といった“即決割引”のような仕組みも、うちにはありません。美容に正解はありません。アプローチもたくさんあります。他の先生の考え聞いてみるのもいいと思います。医者によって考えが違うことも多々あります。

Q.しみが気になります。しわも。たるみも。毛穴も。赤ら顔も。なにから始めたらいいですか?

A.まずは「肌の土台づくり」と「肝斑(かんぱん)のケア」から始めるのが鉄則です。早く綺麗になりたい気持ちはよく分かりますが、まず知っておいて欲しい大切な事実があります。
それは、「美容医療はどんな施術であっても、少なからずお肌にダメージを与えるものだ」ということです。
レーザー、ハイフ、高周波などなど、熱や微細な刺激を肌に与え、それが回復する過程でお肌を新しく生まれ変わっていきます。

①:「肌の土台」作りとケア習慣を身につける
荒れてボロボロな土地に強い肥料をまいても作物は育ちません。肌の機能が低下している状態で強いレーザーを当てると、赤みが引かなかったり、色素沈着を起こしてかえって汚くなるかもです。

まずは、
⚬医療の刺激に負けないだけの「健やかな肌」を整えること
⚬施術後に欠かせない「徹底的な紫外線対策・無駄な刺激ゼロのスキンケア習慣」を身につけること

逆にこれなしに美容医療しても大して効果ないと思います。美容医療だけに頼ってもダメです。

②:シミ治療の大原則「まずは肝斑を落ち着かせる」
そしてもう一つ、優先しなければならないのが「肝斑」の存在です。
もし頬などにモヤモヤとした肝斑が潜んでいる場合、シミや毛穴を消したいからといって安易に強いレーザーを当ててしまうと、刺激によって肝斑が以前より濃くなってしまうリスクがあります。肝斑は刺激で悪化する可能性があるので、いろいろな美容治療に制限がかかってしまいます。

Q.アトピー性皮膚炎があってもできますか?以前別のクリニックに問い合わせしたら、電話の時点で断られました。

A. 赤みやかゆみなどの炎症が悪化している時期はできません。ただ、皮膚が落ち着いていれば「絶対にできない」ということはありません。
アトピー素因をお持ちのお肌は、トラブルのない健常な皮膚と比べてバリア機能がどうしてもデリケートで、治療後の赤み・色素沈着・肌荒れといったリスクが少し高くなりやすいのは事実です。そのため、ダメージの少ないものから始めたり、レーザーであれば低出力から肌を確認しながら施術していきます。

Q. ドラッグストアなどの「プチプラ化粧品」はどうですか?

A. 「高い化粧品を使わないとダメですか?」「プチプラじゃ意味ないですか?」というのも、診察室で本当によく聞かれる質問です。プチプラにも優秀なものはあると思います。私も消費者のひとり、安いに越したことはない。ただ、私はドクターズコスメを使っています。化粧品に限らず、どんなモノでも「安いものには安い理由、高いものには高いだけの理由」があると思います。

Q.家族や職場の人に絶対にバレたくないです。可能ですか?

A.十分可能です。レーザーやハイフなどダウンタイムが少ないものはバレません。というか、バレるほどの劇的なガラッと変わるような変化はできないのでものすごく注意深く観察していないとわからないと思います。ボトックスやヒアルロン酸などの注射は内出血の可能性があるので注意が必要です。

Qたるみ治療でハイフと糸リフトどっちがいいですか?

A.どっちもする。これが医学的に最善。たるみ治療で比較されることがありますが、実はちょっと役割が違うんです。
⚬ハイフは「引き締め(縮める・土台を固める)」
⚬糸リフトは「引き上げ(位置を元に戻す)」
だぶついたお肉を引き締めずに糸だけで無理に引っ張り上げると、顔の横幅が広がって見えたり、糸への負担が大きくて戻りが早くなってしまいます。
逆に、ハイフでどんなに引き締めても、すでに重力で落ちてしまった脂肪を元の位置まで大きく物理的に引き上げるのには限界があります。
ハイフで緩んだ組織をキュッと引き締めて土台を固め、下がっている部分を糸リフトで元の位置へ戻してあげる。
この2つを組み合わせるのが、不自然にならず、マイナス5歳のフェイスラインを取り戻す最善の選択です。

Q.たるみ治療でハイフと糸リフトどっちもやった方がいいと聞きましたが、どっちらか一つだけやるのは意味ないですか?

A. 全くそんなことはありません。一つだけでも十分に意味がありますし、むしろ大半の方はどちらかひとつからスタートされています。

これは他の治療でもあるあるです。治療にはそれぞれ役割があります。老化の原因は一つだけではないので、組み合わせることがベストです。

「両方やるのが最善」とお話しすると、「じゃあひとつだけ受けても効果はないのかな……」「両方やるお金がないなら諦めるしかないの?」と不安に思われるかもしれませんが、決してそんなことはありませんので安心してください。

100点満点のベストを目指すなら両方の組み合わせですが、一つだけでも効果はあります。
大切なのは、「今の自分のお顔のたるみが、どちらの治療と相性がいいか(どっちがより効くタイプか)」を正しく選ぶことです。

 

「ハイフ」が向いている人(まず引き締めたい方)

  • お顔全体のお肉(脂肪)がやや多めで、フェイスラインが丸く埋もれがちな方
  • 皮膚が柔らかく、全体的にだぼっとした緩みを感じる方
  • 仕事や予定があり、腫れや内出血などのダウンタイムが絶対にNGな方

👉 まずはハイフでだぶついた組織をキュッと縮めて、全体をタイトニングしてあげるだけでも、お顔が一回り引き締まって小顔効果とリフトアップを実感できます。

 

「糸リフト」が向いている人(物理的に位置を戻したい方)

  • お顔のお肉は少なめ〜普通なのに、口元(マリオネットライン)や頬のお肉が下に落ちてきた方
  • 手で頬を斜め上に少し引っ張ったときのフェイスラインが理想に近い方
  • 軽い腫れや違和感(引きつれ感)、内出血などが許容できる方

👉 落ちてしまったお肉を元の位置へグッと物理的に持ち上げて支えるため予防にも効果あり。

Q.痛みにすごく弱いです。できることはありますか?

A.痛みの感じ方って人それぞれです。注射を好きな人って少ないですが、その中に平気な人、絶対嫌って人います。注射は平気だけどレーザーは苦手な人います。ほんとに十人十色。どれぐらいの痛みなのか言葉で伝えることや痛みを数値化することは難しいです。全く痛みがないとも言えない。ただ、誰しも痛みはない方がいい。なので、痛みを極力減らす工夫をしています。注射は基本的に極細の針、血液検査で使う1/5ぐらいの細さです。しっかり冷やすと痛みが減ります。塗る麻酔もできます。吸入麻酔も用意しています。あまりにも痛みに弱いのであれば、点滴で眠っている間に終わらせることも可能です。

Q. 気になることをうまく説明できる自信がありません。「なんとなく老けた気がする」という相談でも大丈夫ですか?

A. その伝え方で「100点満点」です。まったく問題ありません。

「ほうれい線はわかる。ゴルゴライン?マリオネットライン?それどこ?」
「気になるところと言っても全体的になんとなく、部位の名前すら分からないし迷惑かな?」
そうやって恐縮される方も少なくないです。専門用語を勉強してからクリニックに来る必要なんて一切ありません。むしろ、初めてなら知らなくて当たり前です。

全然アバウトでいいんです。ただひとつだけ、「何も言わずに黙ってしまうこと」だけはやめてくださいね。自分がどうしたいのか希望を聞かせてください。ここをこうしたい!っていう具体的じゃなくていいんです。「きれいになりたい」とか「若返りたい」、「モテたい」でもいいんです。十分。むしろ、これこそが一番大切なゴール。