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飲む日焼け止めは本当に効果がある?形成外科専門医が科学的根拠をもとに解説

「飲む日焼け止めって本当に効くの?」
「飲むだけでシミや日焼けを防げるの?」

近年、美容への関心の高まりとともに、飲む日焼け止め(UVケアサプリメント)が注目されています。しかし、SNSでは「飲むだけで焼けない」といった情報も見られ、正しい理解が必要です。

この記事では、形成外科専門医が、飲む日焼け止めの効果、科学的根拠、正しい使い方について医学的な観点から解説します。

飲む日焼け止めとは?

一般的な飲む日焼け止めには、植物由来の抗酸化成分などが含まれています。

塗る日焼け止めが皮膚表面で紫外線を防ぐのに対し、飲む日焼け止めは体内で発生する酸化ストレスへの作用を期待するものです。

つまり、「紫外線を遮断する」のではなく、「紫外線による生体反応を軽減する可能性がある」という点が大きな違いです。

飲む日焼け止めだけで日焼けは防げる?

結論から言うと、飲む日焼け止めだけで紫外線対策を完結させることは推奨できません。

SPFやPAのように紫外線防御効果を評価できるものではなく、塗る日焼け止めと同等の紫外線防御効果はありません。これは明確な事実です。

シミ、しわ、たるみなどの光老化を予防するためには、塗る日焼け止め、帽子、日傘、衣類による遮光などの基本的な紫外線対策が重要です。

では、飲む日焼け止めは意味がない?

そうとは言えません。

一部の成分では、紫外線による皮膚の赤み(紅斑)の発生を抑える可能性などが研究されています。

そのため、屋外活動が長い日や、より積極的な美容ケアを希望する方が、通常の日焼け止めに追加する補助的なケアとして利用することには一定の合理性があります。

形成外科専門医としての見解

2002年頃、ヘリオケアという製品の登場をきっかけに、「飲む日焼け止め」という言葉が広く知られるようになりました。

当時、ヘリオケアに含まれるフェーンブロック(Polypodium leucotomos抽出物)は、紫外線による皮膚ダメージを軽減する成分として注目されました。

しかしその後の研究により、塗る日焼け止めのように紫外線を物理的・化学的に遮断し、飲むだけで日焼けを防げるような効果は確認されていません

一方で、フェーンブロックをはじめとする抗酸化成分については、紫外線によって発生する活性酸素や炎症反応を抑え、皮膚の赤み(紅斑)を軽減する可能性が報告されています。

つまり、「飲む日焼け止め」という名称から想像されるような**“飲めば焼けない薬”ではない**ということです。

この名称が広まったことが、現在でも「飲んでいれば日焼け止めを塗らなくてもよい」という誤解を生む一因になっています。

そのため、近年の製品では「飲む日焼け止め」という表現よりも、「紫外線対策を内側からサポートするサプリメント」「日焼け対策の補助」といった位置づけで紹介されることが多くなっています。

形成外科専門医として私自身は、飲む日焼け止めを完全に否定するものではありません。

紫外線対策の基本は、日焼け止めを塗ること、帽子や日傘などで紫外線を避けることです。

そのうえで、屋外活動が多い方、ゴルフや旅行などで長時間紫外線を浴びる機会がある方にとって、内側からの紫外線ケアを補助する目的で取り入れることには一定の価値があると考えています。

大切なのは、「飲む日焼け止め」という名前に惑わされず、できることと、できないことを正しく理解して選ぶことです。

よくある質問(FAQ)

Q. 飲む日焼け止めを飲めば、普通の日焼け止めは必要ありませんか?

A. 必要です。塗る日焼け止めによる紫外線防御が基本であり、飲む日焼け止めは補助的な位置づけです。

Q. 飲む日焼け止めはシミ予防になりますか?

A. 紫外線による酸化ストレスへの作用が期待される成分もありますが、シミ予防の基本は紫外線を浴びないこと、適切な日焼け止め使用です。

Q. 飲む日焼け止めはどんな人におすすめですか?

A. サプリメントなので夏の紫外線対策として多くの方が内服可能です。長時間屋外で活動する方、ゴルフや旅行など紫外線を浴びる機会が多い方、日焼けしやすい方は特におすすめです。できる限り通常の紫外線対策に追加して利用することが推奨されます。

執筆者:西記念神戸アカデミア美と健康のクリニック院長 木谷慶太郎

日本形成外科学会 形成外科専門医

日本美容外科学会JSAPS 正会員

日本創傷外科学会会員 正会員

日本レーザー医学会 正会員

日本抗加齢医学会 正会員

アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医

アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医

経歴

  • 2010

    長崎大学医学部医学科卒業

  • 2010

    六甲アイランド甲南病院 初期臨床研修

  • 2012

    小野市民病院形成外科(現:北播磨総合病院)

  • 2013

    姫路赤十字病院形成外科

  • 2014

    神戸大学医学部付属病院形成外科

  • 2020

    西記念神戸アカデミアクリニック 

  • 2023

    ルネッサンス美容外科神戸院 院長

  • 2025

    西記念神戸アカデミア美と健康のクリニック 院長就任