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- ドクターコラム
ジェルネイルのUVライトで手は老化する?形成外科専門医が科学的に解説
結論:ジェルネイルのライトは、長期的には手の老化に影響します
「ジェルネイルを続けていたら手のシミが増える?」
「ネイルライトの紫外線は老化の原因になる?」
たくさんの噂や情報がありますね。
私の答えはYESです。
ジェルネイルの硬化に使用されるライトは、主にUV-Aを利用しています。UV-Aは皮膚の奥の真皮まで到達し、活性酸素の発生やコラーゲンを分解する酵素の誘導を介して、シワやたるみなどの光老化を引き起こすことが分かっています。
もちろん、1回ネイルをしただけでシミができたり、手が急激に老化したりすることはありません。
しかし、光老化は「一度の強い紫外線」だけではなく、「少量の紫外線の積み重ね」によって進行します。
毎月1回のジェルネイルを10年、20年と続けた場合、その紫外線曝露を完全に無視できるとは私は考えていません。
ジェルネイルのLEDライトなら安全というのは本当?
以前はUVライトが主に使われていたようですね。最近のジェルネイルではLEDライトが主流です。
そのため、「LEDだから紫外線じゃない」「昔のUVライトとは違うから安全」という説明を見かけることがあります。
しかし、これは正確ではありません。
LEDは光源の種類であり、紫外線を出すかどうかは波長によって決まります。
ジェルネイル用のLEDライトは、製品によって違いがありますが365nm〜405nm付近の光を利用しています。
UV-Aは320〜400nmの波長です。
つまり、UV-Aなのです。
また、405nmと記載されたLEDであっても、LEDは完全に単一の波長だけを出すわけではなく、一定の波長幅を持っています。そのため、製品によっては400nm以下のUV-A領域を含む可能性があります。
「LEDだから老化しない」という考え方は、少なくとも美容医療の観点では正しいとは言えません。
太陽の紫外線と比べると影響は大きい?
ここは誤解してはいけないポイントです。
ジェルネイルの照射時間は通常、1回あたり数十秒から数分程度です。
そのため、太陽光を長時間浴びる場合と比較すると、紫外線量は少ないと考えられています。
現在の研究では、通常のジェルネイルの使用によって手の皮膚がんが増える、あるいは急速な皮膚老化を起こすという明確な証拠はありません。
しかし、美容医療では「病気になるかどうか」だけではなく、「10年後、20年後に少しでも若い肌を保てるか」という視点が重要です。
顔や体は太陽の紫外線から守るために日焼け止めを塗っているのに、ネイルするときにUV-Aを浴びるってわかってるのに何もしない?
ジェルネイルを続けるなら紫外線対策を
老化するからやめなさい。なんてことは言いません。
大切なのは、リスクを知った上で上手に付き合うことです。
おすすめの対策は以下の3つです。
・日焼け止めを塗る
・指先が開いたUVカット手袋を使用する
・施術後に手の日焼けケアをする
特に日焼け止めは、UV-A防御を示すPA値の高い製品を選ぶとよいでしょう。
形成外科専門医としてのメッセージ
美容や健康の情報は、「危険だから絶対やめるべき」「少量だから全く問題ない」という極端な意見になりがちです。
私の考えはその中間です。
ジェルネイルのUVライトによる影響は、太陽光と比較すると小さいかもしれません。
しかし、UV-Aという老化の原因となる光を、毎月何年も手に浴びせることになります。
美容を気にするのであれば、顔だけではなく手の紫外線対策も考えるべきです。
10年後、20年後の手の美しさは、今日の小さな習慣の積み重ねで変わります。
執筆者:西記念神戸アカデミア美と健康のクリニック院長 木谷慶太郎

日本形成外科学会 形成外科専門医
日本美容外科学会JSAPS 正会員
日本創傷外科学会会員 正会員
日本レーザー医学会 正会員
日本抗加齢医学会 正会員
アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
経歴
2010
長崎大学医学部医学科卒業
2010
六甲アイランド甲南病院 初期臨床研修
2012
小野市民病院形成外科(現:北播磨総合病院)
2013
姫路赤十字病院形成外科
2014
神戸大学医学部付属病院形成外科
2020
西記念神戸アカデミアクリニック
2023
ルネッサンス美容外科神戸院 院長
2025
西記念神戸アカデミア美と健康のクリニック 院長就任

