コラム
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- ドクターコラム
どうしても、な時に。インフルエンザの予防投与
インフルエンザ流行期には、介護や家庭、仕事などの事情により
「自分が寝込むことが許されない状況」で予防相談を受けるケースも増えてきます。
結論からお伝えすると、 抗インフルエンザ薬の予防投与は誰にでも勧めるものではありませんが予防効果はあります。
本来は治療薬であり、予防目的で使う場合には、 医学的な妥当性・副作用・耐性の問題・制度面を含めて 慎重な判断が必要になります。
当院では、その点を踏まえたうえで 「ひとつの選択肢」として予防投与を行っています。
予防投与を検討するケース
次のような条件が重なった場合に、医師の判断で予防投与を検討します。
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同居家族にインフルエンザ確定者がいる
- 職場などで陽性者がでて濃厚接触をした
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本人は現時点で無症状
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受験・手術・仕事など、感染による影響が大きい予定を控えている
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妊娠後期、高齢者、基礎疾患など重症化リスクが高い
「不安だから」「念のため」という理由だけでの処方は行っていません。
日本で正式に認められている予防法
国内で使われるインフルエンザ治療薬はタミフル、リレンザ、イナビル、ゾフルーザがあります。この中で薬剤の添付文書に予防が正式に記載されているのはタミフルとリレンザです。
タミフルとリレンザは予防について研究されており、一定の効果があります。
当院では予防投与にタミフルを処方しています。
その理由は妊婦への安全性です。タミフルは20年以上の使用実績と、複数の大規模観察研究により、妊娠中の使用における母児への安全性が確認されています。CDCおよびWHOガイドラインでも、妊婦への第一選択薬として位置づけられています。
予防投与は自費診療
理由に関係なく、 予防目的で抗インフルエンザ薬を使用する場合は自費診療です。
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家族が陽性
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受験・出張・イベント前
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集団生活
いずれも保険は適用されません。
保険が使えるのは「治療」のみ
以下を満たす場合、治療として保険診療が可能です。
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発熱・咳・全身倦怠感など症状がある
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医師が治療が必要と判断
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発症から48時間以内
流行期であれば、必ずしも検査陽性は必須ではありません。
どうしてもという状況には予防投与
インフルエンザにはかかりたくないもの。そして、絶対かかれない時もあります。
濃厚接触した場合はできるかぎり早期に予防投与を開始します。
インフルエンザ予防内服 1日1回×10日分 ¥8,000
※別途診察料¥3,300かかります。
※予防投与にエビデンスはありますが、100%可能なわけではありません。

