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ボトックス治療 FAQ〜アラガンと韓国製の違いについて〜|神戸・三宮の形成外科専門医が解説

美容医療で欠かせないボトックス注射。
よく聞かれる質問は、「アラガン社製と韓国製の違いは何ですか?」です。
実際のところ医師の意見も分かれています。
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「効果に違いはない」「アラガンを勧める医師は儲け主義だ」と発信する医師もいれば、
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「アラガンの方が効果が高く、品質が違う」「韓国製は危険」と考える医師もいます。
では、どう判断すればいいのでしょうか?
ここでは、価格・効果・安全性などを含めて、私の臨床経験を踏まえて包み隠さずお答えし、自分に合ったボトックスを選べる判断材料をお伝えします。
Q1. アラガンと韓国製ボトックスの違いは何ですか?
A: 一番の違いは、品質管理体制と効果の安定性です。
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アラガン社製:製造から流通、クリニックへの納入まで自社で徹底された品質管理。(その分価格が高くなる)製品個体差による効きが弱すぎる・効きすぎるといったブレがほとんどありません。
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韓国製:製品ごとに管理体制が全く異なるため、品質や効果に幅が出やすい傾向があります。
治療を選ぶ際は「安定性を重視するか、価格を重視するか」で考えると判断しやすくなります。
Q2. 韓国製ボトックスは危険ですか?
A: いいえ、一概に危険ではありません。しかし、安価なものには注意が必要です。
当院で使用している韓国製ボトックスは、信頼できる代理店を通した高品質製剤です。
ただし、仕入れを安くするために安価な輸入代行業者を通した製剤には、ずさんな管理がされている場合があります。
私の経験では、以下のようなケースがありました:
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納入されたバイアルの半数は陰圧がかかっておらず、残りの半数には陰圧がかかっていた。(通常、バイアル(薬の瓶)は酸化を防ぎ品質保持するために陰圧がかかています。)
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冷蔵で輸送されるべき製剤が、通常貨物として常温で届いた
このような管理不十分な製剤は、効果が弱かったり、想定外の反応が出るリスクがあります。
「あまりに安価な料金は管理が不十分な製剤を使用している可能性がある」と認識しておくことが大切です。
Q3. アラガンの方が高いのは、クリニックが儲けるためですか?
A: いいえ、そうではありません。
アラガン社のボトックスは仕入れ価格が高いため、治療費もやや高めに設定されがちです。
そのため
「アラガンボトックスは高い=クリニックが儲けている」
と感じる方も少なくありません。
ですが実際には、
仕入れ自体が高額なうえ、価格を上げすぎると患者さんが来てくれないため、
近年はかなりこなれた価格で提供されているクリニックも増えています。
その結果、韓国製との価格差は、以前よりずっと小さくなっています。
この構造を考えると、
実は「韓国製を選んでもらった方が利益が出る」
というクリニックが少なくないのも事実です。
つまり、
「アラガン=儲け主義」という理由だけで
選択肢から外してしまうのは、
あまり合理的とは言えないかもしれません。
アラガン社は、儲かっているのかもしれません。
でもそれは、世界基準として信頼され続けてきた結果でもあります。
Q4. 効果に差はありますか?
A: 基本的な作用機序は同じですが、効果の安定性には差があります。
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アラガン:効果が安定しており、想定外がほぼない。(製品の個体差が極めて少ないから。)
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韓国製:アラガン社製と比べて製品の個体差があるため、効きが弱い、または稀だが効きすぎることもある。わたしの体感では100回に1回程度。(ただし、高品質な韓国製を使っての実感です)
そのため、「結果の安定性を重視するか、多少のばらつきは許容できるか」を考えて選ぶと良いでしょう。
Q5. 効きすぎたり、効かなかったりすることはありますか?
A: 個体差あり、個人差あり。
ボトックスは筋肉に作用します。そのため、その時のその人の筋肉の状態で効果が変化することがあります。また、製品による個体差もあります。
アラガンでは製品の個体差が少ないため韓国製に比べると効きが乏しい・効きすぎるケースは少なく、想定通りの経過になりやすいです。
「予測通りの効果を重視するか、多少のばらつきは許容するか」で選ぶと判断しやすいです。
Q6. どちらを選べばいいですか?
A: 価値観次第です。ただし、安価な韓国製には注意が必要です。
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価格重視/過去に韓国製で問題なし:韓国製も選択可
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安定性・予測性重視/想定外を避けたい:アラガンを推奨
ただし、あまりにも相場とは違う価格の韓国製はリスクがあるため避けた方が無難です。
価格、効果の安定性、過去の使用経験などを総合して考えると、自分に合った選択がしやすくなります。
Q7. アラガンを勧めるのはなぜですか?
A: 結果の再現性が高く、説明と実際の経過がズレにくいためです。
美容医療では
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効くこと
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効きすぎないこと
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トラブルを起こさないこと
も同じくらい重要です。
安定性と安全性を優先したい場合、アラガンは安心して選べるスタンダードな製剤と言えます。
Q8. アラガン社製と韓国製は変わらないという医師がいるのはなぜですか?
A: これはあくまで私の個人的な見解ですが、医師が「差はない」と考える背景には、施術後の経過を実際に確認する機会が少ないことが関係していると思います。
ボトックス施術後の微妙な変化をフォローするクリニックは意外と少なく、大きなクリニックやチェーンでは、医師自身がボトックスを調剤することもほとんどありません。そのため、納入状況や管理方法(陰圧がかかっていない、常温で届くなど)を把握できないことが多いのです。
当院では、肌管理のために定期的に通院される方が多く、私自身が施術後の経過を直接観察することができます。また、製品管理も院長として自ら確認しているため、アラガン社製と韓国製の違いを実感できます。
つまり、医師によって「差がない」と考えているのは、実際には差がないのではなく、「違いを知らない」だけなのではないかと思います。これは経験や管理状況の差によるものです。
※本当に完全な個人的見解です
Q8. カウンセリング時に相談できますか?
A: もちろんです。
当院では各製剤の特徴、価格、メリット・デメリットをすべて説明したうえで、無理なおすすめは行いません。
不安な点があれば遠慮なくご相談ください
Q9. 先生自身はどっちを選びますか?家族や友人・知人がボトックスしたいと言ったらどっちを勧める?
A: これは実際に患者さんから聞かれた質問で、芯をつく内容です。
本当に人それぞれ考え方によりますが、まず前提として、当院で施術する場合です。
韓国製ボトックスは、クリニックによって扱っている製品や輸入ルートが異なるため、品質には差があります。当院で使うものは信頼できる取扱店からの輸入製剤なので品質は問題ありません。そのため、アラガン社製も韓国製も選択肢になります。
私は個人的にアラガン社製を選びます。理由は、品質に揺るぎない信頼があるからです。美容や健康に関しては安全性を最優先していて、ある程度の投資は許容範囲と考えています。体に取り入れるものなので、多少高くても質の良いものを選びたいという私の価値観です。
家族や友人・知人に勧める場合は、料金面も考慮しながら、部位によって使い分けることも提案します:
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顔の表情筋(目尻・おでこなど)
→ 微妙なブレでも表情に大きく影響するため、効果が安定しているアラガンを選びます。
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大きな筋肉(エラ・肩・ふくらはぎなど)
→ 多少のブレは許容でき、問題になりにくいため、韓国製で価格を抑えることも可能です。
もしも他院で施術する場合を考えるなら、韓国製の流通ルートや品質が外部からは分からず、韓国製を選ぶには不安が残るので安全面を考えてとアラガンを選ぶと思います。
執筆者:西記念神戸アカデミア美と健康のクリニック院長 木谷慶太郎

日本形成外科学会 形成外科専門医
日本美容外科学会JSAPS 正会員
日本創傷外科学会会員 正会員
日本レーザー医学会 正会員
日本抗加齢医学会 正会員
アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
経歴
2010
長崎大学医学部医学科卒業
2010
六甲アイランド甲南病院 初期臨床研修
2012
小野市民病院形成外科(現:北播磨総合病院)
2013
姫路赤十字病院形成外科
2014
神戸大学医学部付属病院形成外科
2020
西記念神戸アカデミアクリニック
2023
ルネッサンス美容外科神戸院 院長
2025
西記念神戸アカデミア美と健康のクリニック 院長就任
