オンライン診療
    • ドクターコラム

AGA・女性の薄毛治療|内服を始めてもミノキシジル外用を続けてほしい理由

髪の毛のこと。私も悩んでいます。

薄毛の悩みは、決して他人事ではありません。

私自身も40代の男性です。遺伝的にも薄毛の要素がしっかりありますし、実際に年齢とともに髪のボリュームは少しずつ変化してきていると感じています。

日々、薄毛治療に携わる医師でありながら、自分自身も髪の変化を気にしている一人です。だからこそ、薄毛治療は「誰かに勧めるもの」というより、私自身も必要性を感じ、実践しているケアでもあります。

男性では、年齢とともに生え際や頭頂部のボリュームが気になり始める方が多くいらっしゃいます。特にAGAは遺伝的な影響も大きく、早めに気づいて、継続してケアしていくことが大切です。

一方で、薄毛の悩みは男性だけのものではありません。

女性でも、加齢、出産後、閉経前後など、ホルモンバランスの変化をきっかけに、抜け毛や髪のボリューム低下を感じる方が増えています。

「分け目が目立つようになった」
「髪全体が細くなった」
「以前より地肌が透けて見える」
「産後から抜け毛が増えた」
「更年期以降、髪のハリやコシがなくなった」

こうした悩みは、男女問わずとても身近なものです。

診察の中でよく聞かれるのが、
「飲み薬と塗り薬はどっちの方がいいですか?」

「飲み薬を始めたので、塗り薬はやめてもいいですか?」

という質問です。

たしかに、内服薬は手軽で、効果を実感しやすい方もいます。飲むだけなので、外用薬より続けやすいと感じる方も多いと思います。

しかし、しっかり発毛環境を整えるためには、内服薬だけでなく、可能な範囲で外用薬も続けることをおすすめしています。

私自身としては、薄毛治療では内服と外用を組み合わせることが大切だと実感しています。ちろんヘアケアも。

 

内服と外用は、薬が届くルートが違います

薄毛治療でよく使われる成分のひとつに、ミノキシジルがあります。

ミノキシジルは、髪の成長期を延ばし、細く弱った毛を太く長く育てる方向に働く薬です。男性のAGA治療だけでなく、女性の薄毛治療でも使用されることがあります。

ミノキシジルには、内服と外用があります。

内服の場合は、薬が体内に吸収され、血流に乗って毛包へ届きます。
一方、外用の場合は、頭皮に直接塗布することで、気になる部分の毛包に局所的にアプローチします。

つまり、内服は「体の内側から」、外用は「頭皮の外側から」毛包をサポートする治療です。

作用の方向性には共通点がありますが、薬が届くルートが異なります。
そのため、内服を始めたからといって、外用薬が不要になるわけではありません。

しっかり発毛環境を整えるためには、内服と外用を上手に組み合わせることが大切です。

外用薬は、男女ともに薄毛治療の基本です

ミノキシジル外用薬は、薄毛治療において長く使われてきた基本的な治療のひとつです。

男性のAGAでは、フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬で抜け毛の進行を抑え、ミノキシジルで発毛を促す治療を組み合わせることがあります。

女性の場合は、男性と同じ内服薬が使えないこともあり、治療選択肢は年齢、妊娠・授乳の有無、ホルモンバランス、抜け毛の原因によって異なります。その中でも、ミノキシジル外用は重要な選択肢のひとつです。

ミノキシジル内服は効果の実感がわかりやすいですが、むくみ、多毛、動悸、血圧低下などの全身性の副作用に注意が必要です。

特に女性では、妊娠中・授乳中の使用や、今後妊娠を希望される場合には注意が必要です。自己判断で開始・増量せず、かならず医師の管理下で使用してください。

 

「ベタつくから続けにくい」という方へ

ミノキシジル外用薬について、よくいただくご相談が、
「ベタつく」
「髪が固まる」
「朝に使いにくい」
というものです。

これは当院の外用薬に限ったことではありません。

ミノキシジルは、外用薬として頭皮に届けるために、アルコールや保湿成分、薬を溶かすための基剤が必要になります。そのため、多少のしっとり感やベタつきを感じることがあります。

ただし、塗り方で使用感はかなり変わります。

大切なのは、髪の毛ではなく頭皮に直接つけることです。髪をかき分けて、気になる部分の頭皮に少量ずつ塗ることで、ベタつきは軽減しやすくなります。

朝のベタつきが気になる方は、夜を中心に使用する方法もおすすめです。使用量を増やしすぎないこと、塗布後にしっかり乾かすことも、続けやすくするポイントです。

当院の外用薬は、ミノキシジルだけではありません

当院では、クリニックで調剤したオリジナルの薄毛外用薬を使用しています。

主成分であるミノキシジルに加えて、頭皮環境や毛髪のコンディションを考え、複数のサポート成分を配合しています。

アデノシン、アピゲニン、オレアノール酸、ビオチノイルトリペプチド-1、プロシアニジンB-2、ナイアシンアミド、ビオチン、各種ビタミン類などを組み合わせています。

薄毛治療では、「髪を育てるための主成分」だけでなく、頭皮環境を整え、細く弱った毛を育てやすい状態にしていくことも大切です。

市販のミノキシジル外用薬は、ミノキシジルを中心としたシンプルな設計のものが多いですが、当院の外用薬は、ミノキシジルを主軸にしながら、頭皮と毛髪を多方面からサポートすることを目指した院内調剤です。

 

当院外用薬に配合しているサポート成分について

当院の外用薬は、主成分であるミノキシジルを中心に、頭皮環境や毛髪のコンディションを多方面からサポートする成分を組み合わせています。

アデノシン

アデノシンは、毛髪の成長に関わる成分として研究されている成分です。
毛髪の成長期をサポートし、髪の太さやハリに関わる可能性が報告されています。女性型脱毛症に対する試験でも、アデノシン外用により成長期毛や太い毛の割合が増加した報告があります。

アピゲニン

アピゲニンは、植物由来のフラボノイドの一種です。
頭皮環境を整える目的で配合されることがあり、毛髪を育てる土台となる頭皮コンディションのサポート成分として位置づけています。

オレアノール酸

オレアノール酸は、植物に含まれる成分のひとつです。
頭皮の健やかさを保つ目的で使用されることがあり、薄毛治療においては、毛髪が育ちやすい頭皮環境を支える補助成分として配合しています。

ビオチノイルトリペプチド-1

ビオチノイルトリペプチド-1は、ビオチンとペプチドを組み合わせた成分です。
毛髪のハリ・コシをサポートし、細く弱った髪のコンディションを整える目的で配合されています。アピゲニン、オレアノール酸、ビオチノイルトリペプチド-1を組み合わせた製剤では、AGAの複数要素に働きかける可能性が示唆されていますが、個々の成分単独の効果を断定できるものではありません。

プロシアニジンB-2

プロシアニジンB-2は、リンゴなどに含まれるポリフェノールの一種です。
毛髪成長への関与が研究されており、1%プロシアニジンB-2外用の小規模な二重盲検試験では、男性の毛髪成長に関する報告があります。

ナイアシンアミド

ナイアシンアミドは、ビタミンB3の一種です。
皮膚のコンディションを整える成分として知られており、頭皮のうるおいやバリア機能をサポートする目的で配合しています。頭皮環境が乱れると、かゆみや乾燥、炎症感につながることがあるため、外用薬を継続しやすい頭皮環境づくりも大切です。

ビオチン

ビオチンは、ビタミンB7とも呼ばれる水溶性ビタミンです。
毛髪や皮膚、爪の健康に関わる栄養素として知られています。ただし、ビオチンは不足している場合には重要ですが、不足がない方に単独で発毛効果があるとまでは言えません。そのため当院では、発毛を直接うたう成分というより、毛髪の健康を支える補助成分として位置づけています。

各種ビタミン類

ビタミン類は、頭皮や毛髪の健康を維持するうえで欠かせない栄養素です。
毛髪は体の中でも細胞分裂が活発な組織のひとつであり、健やかな髪を育てるためには、頭皮環境や栄養状態も大切です。当院の外用薬では、ミノキシジルの働きを主軸にしながら、こうしたサポート成分を組み合わせることで、頭皮と毛髪を多方面から支える設計にしています。

飲み薬だけに頼らず、続けられる治療を

薄毛治療は、一時的に頑張るものではなく、無理なく続けていくものです。

内服薬だけでも効果を感じる方はいます。
しかし、外用薬を併用することで、内側からだけでなく、頭皮の局所からも毛包をサポートできます。

飲み薬を始めたから塗り薬をやめるのではなく、内服と外用を上手に組み合わせることが、より良い発毛環境づくりにつながります。

私自身も、薄毛治療では内服と外用を組み合わせたケアが大切だと考え、実践しています。

ベタつきや使いにくさが気になる方も、使用量や塗り方、使用するタイミングを調整することで続けやすくなる場合があります。