総合毛髪治療コラム

  • 2023.07.21

AGA(男性型脱毛症)とは?

AGAは成人男性に見られる進行性の脱毛症です。

前頭部や頭頂部が薄くなりやすいのが特徴で、日本人男性の3人に1人が発症すると言われています。放置すると進行しやすいため、早期に対処することが大切です。

「頭頂部が薄くなってきた」
「抜け毛が増えた気がする」

上記のようなお悩みをお持ちの方に向けて、今回のコラムではAGAとは何なのか、AGAの原因の一部を解説します。AGAかもしれない?と思われる方にはチェックリストを記載しておりますのでぜひ参考にしてください。

AGAとは?

AGAとは、AndrogeneticAlopeciaの略称で、日本では「男性型脱毛症」と呼ばれる脱毛症のことです。一般的に思春期以降に額の生え際か、頭頂部の毛髪のどちらか一方、または双方から薄くなり進行します。特徴としては、毛髪が急に軟毛化して、抜け毛が細く短くなります。これは一般的に遺伝や男性ホルモンの影響などが主な原因と考えられています。
特に20代以降の男性に多く見られ、日本人男性の3人に1人がAGAだと言われています。AGAは治療せずに放置すると進行していきますので、早めの治療が大切です。

これらはヘアサイクルの乱れが引き起こすものです。毛髪は、成長期・退行期・休止期、そして脱毛のサイクルを繰り返しています。AGAの症状はこの正常なヘアサイクルが乱れていまい、髪の毛が育ち切らないうちに抜けてしまい頭髪が薄くなってしまうことを指します。

AGAセルフ診断

「AGAかも?」と思ったら、まずは簡単にできるセルフ診断をしてみましょう。AGA診断でチェックすべきポイントは以下の通りです。

□親族に薄毛の人がいる

□産毛のような細い髪の毛が増えたような気がする

□枕元やシャンプー時に抜け毛が多くなった気がする

□前頭部の生え際が後退してきた

□頭頂部が薄くなってきた気がする

□同年代の人と比べて髪の量が少ないと感じる

□脂肪分の多い食べ物が好き

□最近ストレスが多く睡眠不足を感じている

上記チェックリストで当てはまる項目が多いほど、自分がAGAである可能性、今後抜け毛が増える可能性が高くなります。あくまでも目安であるため、AGAかどうかを確実に判断するためには専門クリニックを受診しましょう。

AGAの原因

男性ホルモン

AGAの主な原因は、遺伝と男性ホルモンが影響しており、毛髪中のDHT(ジヒドロテストステロン)量が関係していると考えられています。

男性ホルモンの一種であるテストステロンが還元酵素「5αリダクターゼ」と結びつくことによって、脱毛ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」がつくられます。このDHTが毛乳頭細胞に存在する男性ホルモン受容体と結合することにより、髪の毛の成長期が短くなり、髪の毛が十分成長する前に抜けてしまいます。この毛周期(ヘアサイクル)が繰り返されることで、細く短い毛髪が多くなり、薄毛が目立つようになってしまいます。

DHTとは?

DHTとは、男性ホルモンの一種「テストステロン」と、男性らしい身体づくりに欠かせない酵素「5αリダクターゼ」が結合して生成される成分です。DHTが以下のように働くことでAGA(男性型脱毛症)を引き起こします。

抜け毛になるまでの流れ

 

1.テストステロンと5αリダクターゼが結合する

2.DHT(ジヒドロテストステロン)が発生する

3.男性ホルモンレセプターとDHTが結合する

4.脱毛因子「TGF-β」が増加する

5.TGF-βが別の脱毛因子に伝達され、髪の毛が抜けるように指示を出す

毛周期(ヘアサイクル)とは?

毛周期とはヘアサイクルとも呼ばれ、髪が生えて抜け落ち、再び生えてくる周期のことです。毛1本ずつ異なり、男性は3~5年が1周期です。

ヘアサイクルは以下の4段階で構成されています。

  • 成長期
  • 退行期
  • 休止期
  • 脱毛

正常なヘアサイクルとAGAのヘアサイクルについて詳しく見ていきましょう。

正常なヘアサイクル

成長期:2~6年

  • 古い髪が抜け落ち、新しい毛髪が生まれ、成長していく時期です。毛母細胞が分裂を開始し、新しい髪が古い髪を押し出すように伸びてきます。健康なヘアサイクルの人では、頭髪全体の90%が成長期です。

退行期:2~3週間

  • 毛乳頭細胞が退縮し始め、髪の成長が止まる時期です。毛母細胞の分裂がストップし、休止期を迎える準備に入ります。この時期の毛髪は全体の1%程度です。

休止期:3~4ヶ月

  • 毛乳頭細胞の活動が休止し、髪の成長が完全に止まります。この時期には、次の成長期に向けて準備を行います。髪全体の10%が休止期で、再び成長期に入り新たな髪が伸びてくると同時に抜け落ちます。

AGAのヘアサイクル

成長期の短縮:3~12ヶ月

  • 成長期が短くなることで、髪が充分に太く長く成長することができなくなります。そして短くて柔らかい髪が抜け落ちてしまい、髪全体のボリュームが減ります。

退行期は変わらず

  • 退行期に大きな影響はなく、毛髪の成長は2~3週間の休止状態に入ります。

休止期

  • 休止期は長くなります。さらに頭皮の血行が悪くなると毛母細胞栄養が行き届かず、新しい髪が生えてこないこともあります。

ヘアサイクルが乱れてしまうと、回復には長期間かかります。AGAの症状があるかもしれないという方は早めに専門クリニックに受診をしましょう。

まとめ

AGAとは何なのか、原因の一部をまとめました。
健康なヘアサイクルに戻すためには、専門クリニックを受診し現状や原因を把握することが大切です。

次回のコラムではその他のAGAの原因をご紹介します。ぜひご覧いただければと思います。

神戸アカデミアクリニックでは、神戸大学との連携と共同研究のノウハウを基本に、科学的根拠に基づく薄毛・抜け毛治療を研究・実施しています。あなたの体質・お悩みに応じたパーソナル治療をご提案いたします。