美容コラム
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スキンケアはライン使いで効果アップ|医師が解説する正しい使い方

「化粧水は口コミで人気のもの、美容液は雑誌で紹介されていたもの、クリームは別のブランド…」
そんなふうに、気になるアイテムを寄せ集めて使っている方も多いと思います。
でも実は、この“寄せ集めスキンケア”にはちょっとした落とし穴があるのです。
それは、成分の組み合わせによって効果が弱まったり、逆に刺激が強くなってしまうこと。
そのため私は、スキンケアは“ライン使い”をおすすめしています。
寄せ集めスキンケアだと成分の効果が弱まることがある
せっかく良い成分を取り入れても、組み合わせによっては力を発揮できないことがあります。
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ビタミンC誘導体 × ナイアシンアミド
どちらも人気の美白成分ですが、高濃度で重ねるとお互いが不安定になり、効果が十分に出にくいことがあります。 -
ビタミンC誘導体 × 油分の多いクリーム
ビタミンCは水に溶けやすい性質があります。油分の厚いクリームのあとに塗ると、うまく浸透できず働きが弱まってしまうことも。
寄せ集めスキンケアだと刺激が強まることがある
単品では問題なくても、重ねて使うと刺激が強くなる組み合わせもあります。
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レチノール × AHA(グリコール酸や乳酸入りの化粧水)
どちらも肌の生まれ変わりを促す成分なので、併用すると赤みや皮むけが強く出やすくなります。 -
レチノール × ビタミンC
美肌成分として人気の組み合わせですが、敏感肌の方は刺激や乾燥が強まってしまうこともあります。 -
スクラブ洗顔 × ビタミンCやレチノール美容液
スクラブで角質を取り除いた直後の肌はとてもデリケート。その状態で刺激のある美容液を使うと、ヒリヒリや赤みにつながりやすいのです。
ライン使いだとお互いの能力を引き出しあう設計になってる
同じシリーズの製品は、ただ見た目をそろえているわけではありません。
成分同士がけんかしないように、またお互いの働きを引き出せるように、バランスを考えて処方されています。
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美白ライン:化粧水で透明感をサポート → 美容液で美白成分(ビタミンC誘導体やトラネキサム酸)を届ける → クリームで紫外線による炎症を抑える。
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保湿ライン:導入化粧水で水分補給 → ヒアルロン酸やセラミド入り美容液で潤いをキープ → クリームでしっかりフタをする。
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敏感肌ライン:低刺激の洗顔 → アルコールフリーの化粧水 → バリア機能を助けるセラミドクリーム。
このように、ラインで使うことで肌に無理なく効果を実感しやすい設計になっているのです。
効率よくケアをするにはライン使い
スキンケアは「どの商品を選ぶか」も大切ですが、「どう組み合わせるか」で結果が変わってきます。
多くの人が良いアイテムを集めたと思っていても、打ち消しあったり、吸収が悪い組み合わせだったりと効率の悪い結果になってしまっています。
私自身、日々多くのスキンケア成分に触れていますが、正直に言うと“寄せ集め”でライン使いと同じような効果を出す組み合わせを考えるのはとても難しいのです。
成分の安定性や相性、副作用のリスクまで踏まえて判断する必要があり、専門知識がないとバランスを取るのは至難の業。
だからこそ、最初から計算された“ライン使い”は安心で、確実性が高いと感じています。
人気のアイテムを寄せ集めるより、シリーズでそろえて使う方が、結局は肌にやさしく、効果を感じやすいのです。
そして、「もっと確実に効果を出したい」「自分の肌に合う成分がわからない」という方は、ぜひ一度クリニックにご相談ください。
肌を診察したうえで、成分や濃度の組み合わせを医師が調整できる“医療グレードのスキンケア”をご提案できます。
毎日のケアを安心して続けることが、きれいな肌へのいちばんの近道です。
執筆者:西記念神戸アカデミア美と健康のクリニック院長 木谷慶太郎

日本形成外科学会 形成外科専門医
日本美容外科学会JSAPS 正会員
日本創傷外科学会会員 正会員
日本レーザー医学会 正会員
日本抗加齢医学会 正会員
アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
経歴
2010
長崎大学医学部医学科卒業
2010
六甲アイランド甲南病院 初期臨床研修
2012
小野市民病院形成外科(現:北播磨総合病院)
2013
姫路赤十字病院形成外科
2014
神戸大学医学部付属病院形成外科
2020
西記念神戸アカデミアクリニック
2023
ルネッサンス美容外科神戸院 院長
2025
西記念神戸アカデミア美と健康のクリニック 院長就任
